亡くなった私の伴侶は4〜5ヶ国語は流暢に使いこなせました。トルコ語、ドイツ語、オランダ語、イタリア語、フランス語など。

ところが英語のレベルはかなり残念な感じでした。

ヨーロッパのひとは数ヶ国語話せてもその中に英語が入っていないことがよくありますが、典型的なそのパターンです。


日本人のように海で囲まれた国に住んで、しかもアメリカが同盟国という環境では英語が最も汎用性の高い外国語、という認識ですが、欧州の場合は近隣諸国の言語がより汎用性が高いのでそうなるのかもしれません。


基本的に彼の英語のパターンは:

  • ドイツ語の文法で英単語をつなげる
  • 冠詞はややこしいから全て複数形にする
  • 時制は現在、過去、未来だけで完了形は使わない
  • 仮定法は難しいから仮定の話はしない
  • 発音はドイツ語の発音ルールを使う

でした。

それでも英語でのコミュニケーションにはほとんど困ることがなかったようですし、私も「?」と思うことはあっても聞き返せばそれなりに理解できるのでそれほど支障はありませんでした。


ただ困ったのは、ドイツ語の発音ルールで英単語を発音する、という点です。ドイツ語はいわゆる「ローマ字読み」ですが、「ei は アイ」や 「eu はオイ」と読むなどのルールもあります。 「EIS」はアイスで、アイスクリームの意味ですし、欧州通貨のEURO (ユーロ)は オイロと発音します。


このルールを使って英語を話されるとわけがわからなくなります。

一番困ったのは「ナイトバー」でした。 文脈からNight Bar でないことはわかりますが、全く想像がつきませんでした。


「意味わからないから書いて」と言われて出てきたのが、「Neighbor」(隣人、となり) でした。 なるほど、と思いましたが「ト」がどこから出てきたのかは謎のままでした。


こんな感じだったので、難しい単語は通じないだろうと思ってわざわざ言い換えて説明すると「それはCoalition (連立) だろう」と知っていたりします。


要はドイツ語でもスペルがほぼ同じな「Koalition」で「連立」を意味するので、そういう単語は彼にとっては「簡単な英単語」ということになるようでした。


彼と出会って、「英語ができる、できない」の線引きというのは本当に難しいと思いました。 


日本語でもそうですが、まったく自分の生活に関係ないと母国語なのにチンプンカンプンですからね。


私は日本語でも化学用語が苦手なので、英語ではまったく覚えられませんし、覚える気もありませんでしたが、彼はエンジニアで、仕事で必要なのでそういった単語力は私よりはるかに上でした。


ブログを始めた頃、「ダーリンさん、英語は問題なかったんですか?」とよく聞かれましたが、そういう意味で、この質問はとても難しい質問でした。





 今日のドイツ語 ( 559 )  

Nachbar (ナフバー)

これは英語の「neighbor」で 「隣人」を意味します。
 
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今日のドイツ語学習動画 (ビギナー向け)




今日の英語学習動画 (ビギナー向け) 

 



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