WHERE ARE YOU ?

The pain of parting is nothing to the joy of meeting again. (Charles Dickens, 1812- 1870)

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突然死での遺されて何年か経つと、「せめて最後の言葉が聞きたかった。遺書でもあれば...」と、そんなふうに思うことはありませんか?死を覚悟した時の人間の言葉にはおそらく真実があります。もう失うものはない、と覚悟した時に人間は嘘をつく必要がないからです。例え嘘だ ...

過去記事にも何度か同じことを書きましたが、私は「運命の相手」というのは確実に誰にでも存在すると思っています。それは前世がどうの、というスピリチュアル系の話ではありません。伴侶、親、子ども、友人、同僚など関係性を問わず、「自分の最も良い部分を引き出してくれ ...

伴侶やパートナーを亡くすのは死因が何であれ、同じように辛いものですが、その亡くなり方によっては周りがどう慰めていいかわからなくなるような、何ともいえない気持ちにさせられる亡くなり方もあります。昭和天皇の第三皇女である鷹司和子さんのケースは本当にお気の毒だ ...

私の亡くなった伴侶は、自己肯定感が高く、一歩間違えるとナルシストになるのでは、という感じでした。 自分 の名前や容姿、才能など全てに自信を持っているように思えました。 名前はトルコではありふれた名前で、イスタンブールの街中で彼の名前を呼べば10人中6人 ...

もう覚えている方も少ないと思いますが、3年前、自殺した男子高校生の巻き添えになって女子大学生が亡くなるという事件がありました。 自殺した男子高校生、巻き添えになった女子大生、一緒にいた友人、男子高校生のご両親、女子大生のご両親…    もう何と言っていいかわ ...

私の場合、「死別」はまだ「思い出」にはなっておらず、自分自身の中に現在進行形で存在しています。 「過去」にならない「過去」を抱えるというのは重く苦しく、未来へ進む歩みを必然的に遅らせます。 死別からしばらくは「魂は生きている」という感じの話に慰めら ...

まだ死別の苦しみを知らなかった頃、「千の風になって」が流行って、CDを買って泣きながら聴いていました。当時、東京に住んでいて、感動してわざわざ中国に赴任していた友人に海外小包でCDを送ったほどです。ところが、実際に死別をするとこの曲が聴けなくて、聴いても感動 ...

死別が辛いのは、その辛さがいつ終わるのかわからないところです。戦争やパンデミックと同じです。死別も3年、5年、10年と苦しむ期間が明確に決められているのであれば耐えられますが、先が見えないというのは本当に辛いものです。ただ死別の場合は、個人レベルではコント ...

死別をしてから、時間が止まってしまったというか時代に取り残されたというか、周りのひとと自分の時間の進み方が違うと感じることがよくあります。 自分がパラレルワールドにいるような、異世界にいるようなそんな感覚がつきまとっています。現実がつらすぎて直視できな ...

「早く立ち直って」 「もっと前を向いて」 「泣いてばかりいても亡くなったひとは還ってはこない」 「死にたいだなんて…生きたくても生きられないひともいるのに」 死別後、周囲からこんな風に言われた方も多いと思います。 全て正論です。然し、正論というのは死 ...

「寿命」や「運命」という言葉の捉え方、感じ方はそのひとの死生観にもよりますが、大切なひととどんな形で死別したか、つまりその死因にも影響されると思います。 過酷な闘病生活の末に大切な家族を看取った遺族や自死遺族の方にとっては、「寿命だった」「運命だった」 ...

いつだったか忘れましたが、「恋は見つめ合うもの、愛は同じ方向を向いて歩いていくもの」と、こんな感じのことを読んだ記憶があります。 確かに、見つめ合うというのはお互いに向き合っているので別の方向を向いているんですよね。フランスの作家、サン=テグリュペリも同様 ...

人間の意識は何らかの形で繋がっていて、しかも時間や空間を超越するという考え方があります。 否定するひとも多いですが、私はこの考え方を支持しています。 実際「意識が時空を超える」と考えれば納得できる現象が世の中にはたくさんあります。 彗星探検家で三度の臨 ...

誹謗中傷や差別的発言は当事者を深く傷つけるので、誰からみても受け容れられるものではないのですが.....。実は感動的な話も知らないうちに誰かを傷つけていることがあります。例えば「子どもは肉体をもつ魂の段階で親を選んで生まれてくる」というスピリチュアル的で感動的 ...

伴侶であれ、子どもであれ、親であれ… 大切なひとを喪ったあとにひとつの支えとなるのが亡くなる前の「最後の言葉」です。ただ、突然死の場合には「最後の言葉」はどうしてもありふれた日常的な言葉になります。「行ってきます」かもしれないですし、「ごちそうさま」かもし ...

死別をしてから「ひとは誰でもいつかは必ず死ぬんですよ」と慰められたことが何度かあります。 間違ってはいません、その通りです。 ただ、だからこそ「いつ」「どんな形で」「誰を残して」ということが重要になります。 両親を事故で喪った10代の若者を思い浮か ...

人生においては「思い出を作れる」ということはとても幸せなことです。ただ年を重ねると、親子であれ伴侶であれ友人であれ、その思い出を振り返って語り合えるというのもとても幸せに感じるものです。大切なひとを喪う辛さのひとつは、思い出はあっても一緒に振り返って語り ...

フランスの精神学者、フレデリック・ファンジェ博士は「自信」についての研究の第一人者で著作も多くあります。大切なひとと死別をすると、誰でも「自信」を失います。 誰でも、というのは語弊があるかもしれませんが、ほとんどのひとが悲嘆と辛さの中でもがきます。 逆に言 ...

鬱の症状を緩和させたいので、精神科医や脳科学者、心理学者の方々が書いた記事などをよく読んでいた時期があります。その中でかなり共通して言われることで面白いなと思ったことがあります。それは以下の2点です。① 脳はエネルギー消費を避けるため、常に怠けることを考え ...

啐啄同時、「そったくどうじ」と読むそうです。 「啐」は雛が卵の殻を内側からつつくこと、「啄」は親鳥が外側から殻をつついて雛が出るのを助けること、だそうです。禅宗において、悟りを得ようとしている弟子に師匠が教示を与えて導くという意味で、導く者と成長しようとす ...

虐待を受けると脳は物理的に損傷を受けるそうです。 大切な存在との死別は個人差はありますが、虐待と同程度の脳の損傷を受けるという説もあります。動物虐待に関しては温もりで脳の傷が癒やされることが確認されていますが、もしかしたら死別による脳の損傷も同じよ ...

有名人がお亡くなりになると、追悼番組が放映されたり新しい動画などがyoutubeにアップされてご覧になる方も多いと思います。 映像が残されているというのは本当にいいなと思います。 私の手元には亡くなった伴侶の映像はひとつも残されていません。 盗まれたスマ ...

「アキレスと亀」で有名なエレアのゼノン (ストア派のキティオスのゼノンとは別人物) のパラドックスに「飛んでいる矢は止まっている」というものがあります。大切なひとを喪った者にとって「死別」というのはまさにこの「矢」のようなものだと思います。 他人 ...

Reinhold Nibuhr (ラインホルド ニーバー) という神学者をご存知でしょうか? ニーバーという苗字はドイツ語ですが、彼自身はドイツ系移民の子としてアメリカで生れたアメリカ人神学者です。 彼の名前は知らなくても、「ニーバーの祈り」をご存知の方は多いと思 ...

死別から1、2年経った頃よく言われるようになりました。「泣ける時に泣いておいてくださいね。泣けなくなると本当につらいですから」その頃は、歩いていても涙が出るくらいだったので、「泣けなくなる時なんて来るのだろうか」と思っていました。泣きたいのに涙が出ない、そ ...

伴侶を亡くして一周忌が過ぎる頃になると「いつまで死別を引き摺っているの?」と言われることがあります。 (画像出典 : https://gypsie-raleigh.myshopify.com) 大体それは同じ経験をしていないひとたちからの言葉なので、「経験しないとわからないだろうな」と思いなが ...

死別後の心の痛みを少しでも軽くする方法は色々あるのだとは思いますが、結局のところ本当の癒しは「夢でもいいから会えることだけ」なのかなと思います。 夢の中で笑顔を見たり、手をつないだり、声を聞いたり… 。 目が覚めた時にそれが夢だとわかって ...

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